アミリス(ティッカー:AMRS)

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アミリス(Amyris)について解説します!

みなさん、どうもタルボットです。
今回ですが、みんな大好きアミリスについて解説したいと思います。前々から気になってはいたのですが、話題になってから時間が経っていたので、記事にする必要ないかなと思っていました(笑)

しかし、カピバラさんのアンケートによるとほとんどの人が説明できないという結果・・・。
ということで記事化することにしました。なるべくわかりやすいように説明しようかと思いますが、それでもわかりにくかったらごめんなさい(笑)

本記事の内容にはタルボットの主観が多数含まれており、内容の正確性は保証できません。ご自身でも調べられることをオススメします。

合成生物学とは?(初心者向け、分かる人は読み飛ばし推奨)

アミリスを説明する上で避けて通れないのが合成生物学の話になるかと思いますので、ひとまずこちらから説明していくことにします。

セントラルドグマを思い出そう

この手の話を理解するときに覚えておいたほうがいいのが、みなさんお馴染みセントラルドグマ(DNAからタンパク質までの原則的な流れのこと)です。こんな言葉覚える必要ないですが、カッコいいですよね(笑)

DNA → RNA → タンパク質

地球上の生物は基本的に、上の流れに沿って設計図であるDNAからタンパク質を作り出します。これから話す内容はここが分かってないと理解が難しいので、復習しておきました。「DNAを基にタンパク質ができる」ここを覚えておいてください。

合成生物学は組み立てることで生命を理解しようという新しいアプローチ

さて、私はタンパク質について研究していたことがあるのですが、どうやってタンパク質の性質を調べていたかといえば、設計図であるDNAを壊してしまうという方法を使っていました。細胞でも動物でもいいのですが、調べたいと思っているタンパク質の設計図であるDNAを壊してしまえば、その細胞や動物で調べたいと思っているタンパク質が作られなくなります。調べたいと思っているタンパク質が作られなかったことで細胞や動物にどのような影響があったかを調べることで、生物の中で調べたいと思っているタンパク質がどのような働きを持っているのか知ろうというアプローチです(ここでは分かりやすく壊すと言っていますが、実際には機能を失わせたり、タンパク質を過剰に作らせて調べるという方法もあります)。

はい、この説明で脱落者が出てしまっている気がするので、分からなかった人向けにさらに簡単に説明します。よく使われる自動車の例を使って説明しますね。

例えば、自動車が1つの生物だとして、そのパーツであるタイヤの役割はどうやったら分かるでしょうか?1つはタイヤを壊してみるという発想があると思います。タイヤを壊すと自動車は前に進むことができません。つまり、タイヤは自動車が前に進むために必要なパーツであることがわかるというわけです。これが従来の生物学のアプローチ方法です。最初に話した話はタイヤがタンパク質に置き換わっているだけの話になります。

従来の生物学がとってきたアプローチはすでに完成している自動車を分解することで自動車がどのようなものであるかを理解するという姿勢だったわけです。しかし、合成生物学は全くの逆です。パーツから全て自分たちの手で組み立てて作成し、自動車というものを理解しようというのが合成生物学の考え方です。

合成生物学が生まれてきたのは技術の進歩があったから

先程の自動車の例でもわかりますが、自動車のパーツを壊して理解を深めるというのは比較的誰でもできますが、実際に自動車を組み立てて理解するというのは誰にでもできることではありません

これは合成生物学にも同じことが言えます。しかも自動車ではなく生命体を1から組み立てるわけですから、そんな簡単であるはずがありません。最近の科学技術の進歩があったからこそこのようなアプローチができるようになったのです。

アミリスは酵母を利用していますが、酵母ですら約1,100万塩基対のゲノムを持っています(ヒトは約60億塩基対です)。塩基対というのは

・・・・・ATGCGTACTAGTCGTCAGTC・・・・・

という「A」「T」「G」「C」塩基のセット(塩基は対になる塩基と2つで1つのセット)のことです。別にこんなことは覚えなくてもいいのですが、1,100万もの長さのものをミクロの世界で順番通りに並べなくてはいけないと考えるとその難易度の高さは大体分かってもらえるんじゃないでしょうか。

ちなみに酵母に関しては人工酵母菌ゲノム開発プロジェクト「Synthetic Yeast 2.0」(Sc2.0)が10年以上かけてゲノムの一部をゼロから合成することに成功しました。一部とはいえこれだけでも偉業と言えます。

最近ではCRISPR/Cas9などのゲノム編集技術の進歩がめざましいですが、合成生物学にも大きな影響があります。合成生物学は人の手でゲノムを1から組んで生物を作り上げていくというものですので、ゲノム編集がいかに簡単におこなえるかということが重要なのです。

合成生物学が発展すれば生物を好きにデザインできてしまう

で、じゃあ「合成生物学って結局何に役立つんですか?」という話になると思うんですが、それは「生物を好きにデザインできてしまう」ということに尽きると思います。

例えばですが、酵母っていうのはすでに日常の中ですでにいろんなところで活用されています。わかりやすいところで言えば、ビールのアルコールは糖分を酵母に加えることで生まれています(実はこの反応は高校生物で習う内容だったりします)。

糖分 → 酵母 → アルコール

ここで分かっていただきたいのが、酵母を仲介することでアルコールを作れてしまうという点です。つまり、

原料 → 酵母 → 目的の物質

酵母を仲介することで、原料から目的の物質を作れてしまうわけです。これは酵母の中でさまざまな化学反応が起こることで目的の物質が作れるわけですが、合成生物学の力があれば酵母の中で起こる化学反応をコントロールすることができるのです。

もちろんなんでも自由自在に目的の物質を作れるというわけではないですが、酵母を増やすというのは簡単なことなので、一度目的の酵母を作ってしまえば、原料を用意すれば安価に目的の物質を大量に作ることができてしまうというわけです。

アルコールみたいな簡単な物質であるならばまだしも、複雑な物質を最初から合成するというのは、設備を整えたり、どのような合成方法で、かつ効率良く目的の物質を生産したりするかを考えるのは非常に大変なことです。この工程の全てあるいは一部を微生物の力を借りて省略できるというのは大きいです。

微生物は薬を作り出す可能性も秘めている

今回例にしたのは酵母でしたが、微生物にはいろいろな種類がおり、薬を作り出すものいます。アオカビからはペニシリンという感染症治療薬、放線菌からは寄生虫に有効なエバーメクチンが発見されたりしています。酵母に限らず、合成生物学の力を使って微生物を自由自在にデザインすることができれば、新薬を作り出したり、それを大量に生産するということも可能になるかも知れません。

ちなみにエバーメクチンについては、日本人の大村智さんが2015年のノーベル生理学医学賞を受賞していますので、このことは覚えておいて損はないですね。

アミリス(Amyris)のビジネスの特徴

出典:SEC S-1 Filing

はい、ということで前置きが長くなりましたが、アミリスについて解説します(笑)

アミリスは酵母を利用したビジネスを展開

出典:SEC S-1 Filing(アミリスはイソプレノイド経路を利用している)

ここまでお話したとおり、合成生物学を産業化したときのすごいところは、「原料を用意すれば安価に目的の物質を大量に作ることができてしまう」ということです。上の図をみるとわかりますが、アミリスの場合は糖(原料)から酵母を使って、イソプレンというタイヤの原料、ジェット機の燃料、高マラリア薬(目的の物質)を作り出すことができます。

しかも安価につくることができるので、価格競争力があるということです。さらに、上記の例は現状の話です。今後アミリスが酵母の研究を進めていくことで、より多くのものが作れるようになることが期待できます。

アミリスのスタートは抗マラリア薬開発への貢献

アミリスが有名となったのは、抗マラリア薬「アルテミシニン」の量産化に貢献したことがきっかけでした。アミリスはカリフォルニア大学バークレー校の科学者グループによって2003年に設立されましたが、2005年にビル&メリンダゲイツ財団からの助成金を通じて、アルテミシニンの前駆体であるアルテミシニン酸を生成する微生物株を作り出すことに成功しました。

以前は、アルテミシニンの供給源はクソニンジンという植物でしたが、量が限られており、非常に高価で価格変動も激しかったため、市場に出回る量も十分ではありませんでした。しかし、アミリスがこの生産方法を開発してから状況は一変、アフリカと極貧地域のマラリア致死率は大幅に低下することとなり、合成生物学が一躍脚光を浴びることとなったのです。アミリスは2014年10月までに1億2,000万ものマラリア治療薬を出荷しています。

アミリスの製品の原料はサトウキビ

出典:アミリス投資家向け資料

アミリスは糖から目的の物質を作っているという話がありましたが、糖の供給源として使われているのがサトウキビです。ブラジル産のサトウキビを利用することでコストを抑えているようです。ちなみにブラジルのサトウキビ生産量は世界一です。

アミリスが注力しているのはビューティ・パーソナルケア市場

出典:アミリス投資家向け資料

アミリスが市場として狙っているのが、ビューティ・パーソナルケア市場です。この市場は年平均7%以上で成長している上に、既存の化学成分を低コストで生産できる可能性をもったアミリスの事業との相性が非常に良いです。医薬品や食品といった分野も視野には入れていると思いますが、化粧品やスキンケア製品はそれらと比べると安全性の担保が簡単であり、製品化しやすいという特徴があるかと思います。そのため、私個人としては企業としての戦略としては正しいと感じました。

出典:アミリス投資家向け資料

事実、アミリスの製品の80%はビューティ・パーソナルケア市場をターゲットとしています。ただ、この分野はアミリスの可能性の一端であって、今後医薬品や食品といった市場でも大きくシェアを伸ばしてくる可能性は十分にあります。

アミリスの売上の約半分は原料によるもの

出典:アミリス投資家向け資料

ただし、現時点での売上の内訳を見てみると、原料の割合が47%とわかります。他のメーカーとは異なり、合成生物学を背景にした酵母による原料の生産に強みを持っているというのは間違いなくあると思います。

今後の成長の鍵を握るのはポートフォリオの拡大

出典:アミリス投資家向け資料

今後のアミリスの成長を占う上で重要なのが作れる成分(原料)のポートフォリオです。もちろん、原料をどんな形で製品化するのかというもの大事ではありますが、根幹を成しているのは作れる成分の数です。この数があまり増えないようだと売上もイマイチになってしまうと思います。上の図でも分かる通り、どんどんここは増やしていくということですので、期待したいところですね。私個人としてはアミリスという企業を測る上でここが一番のポイントではないかと思っています。作れるようになる成分の質と量に注目していきたいです。

COVID-19 RNAワクチンの開発・生産にも着手

実はアミリスですがRNAワクチンの開発・製造にも取り組んでいます。前述した、治療薬にもアミリスが興味があるかもしれないと思ったポイントはここです。もともとスタートが抗マラリア薬ということもあったので、今後製薬企業としても有名になる可能性は十分にあると思います。

2020年10月22日のプレスリリースで発表されていますが、RNAワクチンプラットフォームを構築するために感染症研究所(IDRI)との提携を発表しています。さらに、2021年2月22日のプレスリリースでは前臨床試験についても触れており、その本気度が伺えます。また、今回の発表ではアミリスの生産するサトウキビスクアレンが重要な役割を果たすとのことでしたが、どういう技術かはわかりません。ただ、アミリスが言うには有効性が高く、冷蔵や室温での保管が可能で、さらにはコストは約10分の1ということで、もし本当であればかなりのインパクトがあります。引き続き出てくる情報に期待したいですね。

アミリス(Amyris)の最近の株価

出典:Google(アミリスの株価)

アミリスの株価ですが、上場当時から比べるとかなり下落してしまっていますが、2020年12月頃から急上昇しています。ここ最近の上昇は売上の成長に依るところが大きいと思います。

アミリス(Amyris)の財務状況

出典:アミリス投資家向け資料

2020年の売上は2019年から50%以上成長しており、この成長が維持できるかどうかが今後みていくときのポイントになるかなと思います。

アミリス(Amyris)の将来性

さて、いかがだったでしょうか?私は調べていて可能性をかなり感じたので、投資してしまいました(笑)
まだまだ、発展途上なのでうまくいくのかは分かりませんがギャンブル枠としては面白いと思います。

酵母に限らず、他の微生物を使ったりとか始まったりするとさらに面白い展開が待ってるんじゃないかなと思います。とりあえずはRNAワクチンをどのような感じで出してくるのかが気になりますね。

ではではまた次回の記事で♪

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