ナノックス(Nanox)について解説します!
① ナノックスは2020年8月20日にナスダック上場予定
② 開発しているスキャンシステムは高性能・低コスト
③ 目指すのは全世界の患者が年1回スキャン検査を受けられる世界の実現
ナノックス(Nanox)ってどんな企業?
みなさんはナノックスという企業をご存知でしょうか?実はこの企業、スキャンシステムの開発を手掛けているイスラエルのスタートアップであり、予防医療のゲームチェンジャーとも成り得る存在です。
富士フイルムなどからも出資を受けており、2011年の創業以来の累計調達額は8,000万ドル(約87億円)に達しています。さらに、ナスダック市場への上場も予定されており、注目を集める存在となっています。
ナノックス(Nanox)のビジネスモデル・強み
上の図はナノックスのスキャン装置ですが、すごく近未来的ですよね。こんなスキャン装置が一般的になるのかと思うとワクワクします。
ナノックスの開発しているスキャンシステムはハードウェアである「Nanox.ARC」とソフトウェアである「Nanox.CLOUD」から構成されていますが、何といってもその特徴は従来のスキャン装置と同等の性能があるのにも関わらず、非常に低コストであるという点です。
従来のCTスキャナーが100〜300万ドル(約1〜3億円)するのに対し、ナノックスのものは1万ドル(約100万円)ほどであり、広く普及することが期待できます。ナノックスが日本にやってくるのも時間の問題なのかもしれません。
ナノックス(Nanox)が目指すのは予防医療の前進
みなさんは年何回CT検査を受けていますか?1回も受けたことがないという人も多いんじゃないでしょうか?ナノックスはスローガンとして「1x1x1イニシアチブ(1年ごとに、1患者ごとに、それぞれ1スクリーニング)」を掲げており、世界中の人が当たり前に年1回スキャン検査が受けられる社会を目指しています。
2012年の全米医療機関および世界保健機関(「WHO」)のレポートによると、世界の人口の約3分の2が医療画像を利用できず、医療画像を利用できる多くの人々がスキャン受ける際に長時間待たされていることが分かっています。
こうした検査が行き届いていない状態は病気の早期発見を遅らせることにもつながっており、全世界的な課題であるといえます。こうした状況もあり、ナノックスは予防医療のゲームチェンジャーとして期待されています。
ナノックス(Nanox)の将来性は?
これだけシンプルでわかりやすく明確なビジョンを持ってビジネスを行っている会社は珍しい気がします。方向性として間違っておらず、ビジネスが社会貢献に直結しているので応援もしやすいですね。
年に1回スキャン検査を行う時代は間違いなくきますので、あとはいかに各国での承認を得られるかというのが課題でしょうか。そこさえクリアすれば爆発的にビジネスが成長していく感じはします。
日本に導入される日を心待ちにしたいと思います。
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