サナ・バイオテクノロジー (ティッカー:SANA)

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サナ・バイオテクノロジー(Sana Biotechnology)について解説します!

① 上場初日はなかなか良い滑り出しだった

② AAVベクターやLNPの欠点を補うFusogenテクノロジーが事業の核となる

③ パイプラインは全て前臨床の段階であり、その点は注意が必要

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この記事にはタルボット個人の見解が多数含まれます。内容に関して保証することはできません。本ブログの内容を利用する際にはご自身でも調べることをオススメいたします。

サナ・バイオテクノロジー(Sana Biotechnology)は2021年2月にナスダックへ上場した

どうもタルボットです。
今回はサナ・バイオテクノロジー(以下、サナ)を紹介したいと思います。私はこの企業知らなかったのですが、Twitterでいつも仲良くさせていただいているケイさんやタケさんのツイートでこの企業を知りました。

S-1を読んで見たところ、なかなか面白いなぁと感じる部分もあったので、私なりに分かりやすく解説してみようかなと思います。

さて、サナですが2021年2月4日にナスダックへの上場を果たしています。今後の株価推移を注意深く見る必要はありますが、取引初日は40%を超える上昇を見せていますので、ひとまずは良い滑り出しだったのではないでしょうか。

出典:Google(SANAの株価)

では、サナはどのような事業を展開しているのでしょうか?

サナ・バイオテクノロジー(Sana Biotechnology)の事業の中核はフソソーム技術

サナの示す3つの方向性

サナはその名前からバイオ関連の事業をやっていることは想像できるかと思いますが、ビジネスモデルは創薬ベンチャーとして捉えるのがわかりやすいかなと思います。つまり、「病気に対する新薬を開発し、承認申請を目指す」ということですね。

そんなサナですが、企業のHPには次の3つの事業の方向性が示されています。

① 任意の細胞の遺伝子を修復および制御する

② 人体のあらゆる細胞を置き換える

③ 私たちの治療法にアクセスするための障壁を取り払う

これだけだと何言ってるのかよくわからないと思うので、1つずつ解説しますね。

① 任意の細胞の遺伝子を修復および制御する
これは遺伝子治療を主軸にやっていくという認識で良いかと思います。つまり、遺伝子になんらかの異常が起きている病気を細胞の遺伝子を修復したり、制御することによって治療するということです。さらに、「任意の」というところがサナの開発する治療法のポイントであるなと感じました。これは後ほど解説しますが、狙った細胞の遺伝子だけを選択的に治療するというのは非常に高度な技術です。現在遺伝子治療に用いられているAAVベクターやLNPといった技術はそのまま人体に投与してしまうと、狙った以外の細胞の遺伝子も編集してしまう可能性(いわゆるオフターゲット効果)が出てくるので、副作用が起きるリスクになります。このあたりをサナの技術であれば克服できる可能性があります。

② 人体のあらゆる細胞を置き換える
これは失われてしまった細胞を外から補充してあげるような治療がわかりやすいですね。例えば心筋梗塞で失われてしまった心臓の細胞、脊髄損傷で失われてしまった神経細胞、将来的にはこうした疾患の治療も狙っていくのではないでしょうか。ゼロから細胞を作るというのは人類にはまだまだ難しいですが、患者さんから細胞を取り出してきて、遺伝子編集を行って患者さんに戻すという治療法はすでに存在しますので、まずはこうした治療法を意識しているのだと思います。

③ 私たちの治療法にアクセスするための障壁を取り払う
いろんな要素がこの言葉には含まれているかと思いますが、きちんと臨床試験を実施したり、治療薬を製造するための環境を整えるという意味合いが強いと思われます。

サナの中核を担うのはFusogenテクノロジー

過去の記事でも紹介してきた治療薬を体内の目的の場所まで届ける技術、DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)ですが、サナの中核を担っているのはこのDDSの技術力です。それもDNAやRNAといったものに関するものですね(以下のリジェネクスバイオの記事を読むと理解が深まると思います)。

現在、DNAやRNAのDDSとして主流となっているのはLNPやAAVベクターといった技術ですが、これらは細胞を選択してDNAやRNAを届けるといったことが難しいのが現状です。それに対して、サナのFusogenテクノロジーは細胞の表面にあるタンパク質を上手に利用することで、目的の細胞だけにDNAやRNAを届けるということが可能になります。

出典:SEC S-1 Filing

目的の細胞だけに届けることができるということは、他の余計な細胞にはDNAやRNAを届けることが無くなるので、それだけ副作用を減らすということにもつながります。また、現状ではゲノム編集を行う際には患者さんの細胞を一度体外に取り出して、ゲノム編集を行って体内に戻すという作業を行っています。この作業は安全性を担保できるものの、莫大なコストがかかるという問題点がありました。しかし、Fusogenテクノロジーによって目的の細胞のゲノム編集だけ行えるようになるのであれば、患者さんから細胞を取り出すという工程を減らせるので、大幅なコスト減少となり、薬価を低く抑えるということにもつながります。

また、これはマニアックな話ですが、Fusogenテクノロジーは一般的なAAVベクターの約2倍の遺伝情報を運搬できるので、そのような点でも優れているとされています。

経営陣に優秀な人材がいる

創設者兼最高経営責任者であるスティーブ・ハー博士は、以前はJuno TherapeuticsのCFOであり、買収まで会社とそのCAR-T細胞治療プラットフォームの構築を支援してきたという実績があります。このCAR-T療法は患者さんの細胞を取り出してきて、ゲノム編集を行う治療法であるため、サナの開発している治療薬との相性は抜群といっていいかもしれません。こういう実績のある人が経営に携わっているというのはポイントかもしれません。

ちなみにJuno Therapeuticsはセルジーンに買収され、そのセルジーンはブリストルマイヤーズに買収されています。製薬業界はこのような買収が日常的に起こっており、創薬ベンチャーは最終的に買収されることを目標に経営されるみたいなこともよくあります。もしかするとサナもどこかで買収されてしまうかもしれませんね。

サナ・バイオテクノロジー(Sana Biotechnology)のパイプライン

出典:SEC S-1 Filing

こちらサナのパイプラインになりますが、注目すべき点は開発品目全てがPRE-CLINICALつまり前臨床の段階であるということです。前臨床とは「臨床の前」なので、ヒトに投与する臨床試験までたどりついているものがないのです。創薬ベンチャーでこの状態はなかなかスリリングだと思います。基本的に新薬が承認されなければお金が入ってこないのが、新薬開発を行っている企業のビジネスモデルですので、研究開発費を頑張って投資家などから集めなければ経営自体が危ういです。また、臨床試験に入るのも2022年が目標ということですので、当分は赤字が確定しています。このあたりは投資する上でリスクであることをしっかり認識しておいたほうが良いです。

サナ・バイオテクノロジー(Sana Biotechnology)の将来性は?

パイプラインの開発品目がすべて臨床試験に入る前というお話をしましたが、サナの将来性はかなりあると思います。まず、Fusogenテクノロジーという独自のDDS技術をもっていることはかなりの大きなアドバンテージになると思います。今後、リジェネクスバイオのように「DDS技術の部分だけ協力してほしい」という会社が出てくれば、その会社から承認後にパテント料を受け取るということもできますし、開発品目の一部を他社に売ることもできると思います。

また、Fusogenテクノロジーは疾患に縛られないというのも大きな特徴です。糖尿病だろうが高血圧だろうが希少疾患だろうが、ゲノム編集を行えば治療できる可能性がある疾患については全てが創薬の対象となります。あとは実際に臨床試験で結果を出し、Fusogenテクノロジーの有用性を証明できるかどうかがこの企業の命運を分けそうです。

はい、ということでサナの解説を行ってきましたが、いかがでしょうか?少しは理解の助けになりましたでしょうか?自信がありません(笑)

ではでは、また次回の記事で♪

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