サンラン(Sunrun)について解説します!
① 米国の住宅用太陽光発電で最大手の企業
② 業界に衝撃を与えるビビント・ソーラー(Vivint Solar)の買収で株価上昇
③ 一番脅威になりそうな競合はテスラ(Tesla)
サンランは住宅用太陽光発電で最大手の企業
みなさんはサンランという企業についてご存知でしょうか?同社は2007年に創業した住宅向けの太陽光発電事業を手掛けている企業になります。現時点で、22の州にわたって29万8000人の顧客を抱えています。
米国における住宅用の太陽光発電の普及率は3%しかなく、これは日本での普及率が7%程度ということを考えても非常に低い数字であることがわかります。
しかし、Pew Research Centerの2016年の調査によれば、米国の89%の人が太陽光発電を支持しているとされており、導入する際のコストや煩雑な手順といったものが解消されれば巨大な市場になることは間違いありません。
サンランはシンプルな料金設定や導入手順を簡単にすることで、毎年30%程度の顧客の増加を達成しています。
業界3位のVivint Solarの買収
住宅向け太陽光発電に関して現在1位のサンランですが、2020年7月6日に業界3位のビビント・ソーラーを買収することを発表しました。

これは非常に大きなニュースで、2社の株価はニュースを受けて大きく上昇しました。サンランは業界1位の座を固めたと言っていいでしょう。両社を合わせると、四半期ごとの新規住宅用ソーラーリースの75%を占めています。
また、サンランの声明によれば、企業合併による事業の効率化で年間およそ9000万ドル(約97億円)の節約になるとのことで今後の事業の展開を有利に進めることができます。
実はテスラが競合
みなさんはテスラが住宅向けの太陽光発電事業を行っていたことをご存知でしょうか?テスラの創設当初、イーロン・マスク氏は「同社を単なる電気自動車のメーカーではなく、エネルギー企業として位置づけたい」と話しており、テスラが26億ドル(約2800億円)の値を付けSolarCityを買収ことでこの分野への参入を果たしています。
テスラは、2019年のサンランとビビント・ソーラーの合計市場シェアが17.5%であるのに対して、米国の住宅用太陽電池市場では4.6%の市場シェアしかない状況ですが、サンランにとっては油断のできない状況です。

見た目の面ではテスラが一歩リードのようです。住宅の見た目を気にされる方も多いので、案外このあたりが勝負の分かれ目となるかもしれません。
以前にテスラの記事も書いているので、よろしければどうぞ!
サンランの将来性
圧倒的なシェアを誇っているサンランにとっては、どの程度太陽光発電の業界がどの程度成長していくのかというところが大きいのではないでしょうか。ESG投資が主流になってきていますので、追い風が吹いていますね。
最近でもバイデン氏がクリーンエネルギーに関して投資を行う計画を打ち出していますので、時代にフィットした事業を展開していると言えるでしょう。
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